人前で話をする機会があるときや、字数を把握しながら文章を書きたいときに、パソコンではなく手書きで下書きしたほうが捗るという方もいるのではないでしょうか。文字数の確認が必要な文章の下書きをしたい時に、おすすめなのが原稿用紙。原稿用紙をパソコンで作れると必要な文だけ印刷して使えるので便利です。今回は、印刷して使える原稿用紙をExcelで作成してみましょう。
1)パソコンで原稿用紙を作るには

Excelのセルを使えば、簡単に原稿用紙が作れそうと思うのではないでしょうか。Excelで作ったデータをA4一枚にきれいに配置するためには、少し工夫が必要です。
- 列と行が1枚におさまるように、列と行のサイズを調整する
- 印刷するときには、余白と拡大を調整する
この2つに注意してきれいにA4に収まる原稿用紙を作成していきましょう。
エクセルで作った原稿用紙は、印刷して使用するものになります。作成したシートに直接文章を入力するのは手間がかかるのでおすすめできません。
一度データを作成すれば、使う枚数だけ印刷して使えるので、余ってしまうこともないので、仕事だけでなくお子さんの作文の下書き用などにも便利に使えます。
2)Excelで原稿用紙を作る方法
原稿用紙の作成は、数式や計算は必要ないので気楽に作成してください。
手順は、おおまかに分けて次の流れになります。
- 必要なセルに罫線を引く
- 行と列をサイズを調整する
- 印刷設定をする
つないでいるプリンタによって印刷できる範囲に若干違いあります。市販の原稿用紙と全く同じものを作成するのは難しいので、イメージにあったサイズに調整しながら作成してください。
ここでは、画像の原稿用紙を作成したときのサイズを参考にご説明します。
①マス目に色付きの罫線を引く
一般的な400字詰め原稿用紙の場合、ふりがなを振る列と中央の1列を含めて43列、20行が必要になります。
はじめに、範囲がわかりやすいように原稿用紙のマス目に線を引いておきましょう。
43行×20列をドラッグして選択します。選択範囲の隅に、現在の選択範囲が表示されるので、目安にしてください。

次に、ツールバーの「ホーム」タブから、「フォント」グループの右下のマークをクリックします。

「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されたら、「色」で好きな色を選び、「外枠」と「内側」をクリックして「OK」ボタンを押すと、選択した範囲に罫線が引けます。
線の色は、緑や茶色にすると市販の原稿用紙のイメージに近くなります。

- 43行×20行を選択する
- 色付きの罫線を付ける
②行と列のサイズを調整する
次に列や行の大きさを設定します。はじめにすべてのセルを同じ大きさに揃えます。
左上の角をクリックし、全てのセルを選択します。

全て選択している状態で列番号(A,B,C…の文字)を右クリックします。
「セルの高さ」のボックスが表示されたら、「3.27」と入力して「OK」をクリックしてください。

同様に、行番号(1,2,3…の番号)の上で右クリックし、「25.00」と入力しましょう。
- 全てのセルを選択するときは左上角をクリックする(またはCtrl+Aキー)
- 行番号や列番号を右クリックすると、「列の幅」や「行の高さ」を数値で指定できる
③ふりがな列を作成
ふりがな列を作ります。
列番号のを左端から1列おきにCtrlキーを押しながらクリックして選択します。
列番号と列番号の間にカーソルを合わせ矢印の形が変わったら、左右にドラッグして列の幅を調整します。画像では、「1.64」に設定しました。
※列の幅は、列番号を右クリックして「列の幅」で数値を入れる方法でも調整できます。
④不要な罫線を消す
ふりがな列と中央の1列には横線が必要ないため、横線を消します。一行おきに選択している状態で、「フォント」グループの右下のマークをクリックしします。
表示された「セルの書式設定」ダイアログボックスの「罫線」タブを選択し、横線のボタンをクリックして選択している範囲の横線をすべて削除します。

最後に、罫線を引きたい範囲をすべて選択して、外枠を太い罫線で引き直せば完成です。

3)原稿用紙を印刷する方法
エクセルで作成した表をバランスよく1枚に印刷するためには、少し工夫が必要です。
「ファイル」タブをクリックし、「印刷」を選択します。

用紙全体に印刷したいので、「余白」を「狭い」に変更しましょう。
次に「拡大・縮小」で「シートを1ページに印刷」を選択しましょう。
バランスよく配置されない場合には、行や列の幅を見直したり、余白の数値を変更したりして1枚に収めるようにしてください。
- 「余白」を「狭い」に変更
- 「拡大・縮小」を「シートを1ページに印刷」に変更
4)もっと簡単に原稿用紙を作るならワードもおすすめ!
原稿用紙が家で印刷できるようになると、使いたい枚数だけ印刷できるので、慌てて買いにでかけるということがなくなります。
原稿用紙を自分で作成すると、自分の名前を入れて自分だけの原稿用紙を作成することもできます。
エクセルで作った原稿用紙は、印刷して使うようにしてください。
もし、直接文章を入力したい場合や、もっと簡単に原稿用紙を作りたいと思ったら、原稿用紙作成の機能があるワードでの作成にもチャレンジしてみてください!